日本歯周病学会春季学術大会に参加
投稿日:2019年6月27日
カテゴリ:スタッフブログ
神奈川県民ホールで日本歯周病学会春季学術大会があり、初めて学会に参加させていただきました。
歯周病学会では認定歯科衛生士さんの講演、ポスター写真での症例発表や企業さんの物品説明、販売などが行われています。
周術期の口腔機能管理、障害を持っている方への歯科治療の実態等の講演を拝聴させていただきました。
周術期口腔管理のお話では、全身疾患をお持ちの方の手術前、手術後に影響が出ない為のメンテナンスやクリーニングだけでなく、対象疾患の治療内容を把握、考慮し生涯にわたって介入していくことの重要性、そして口腔内管理を行う歯科衛生士として多くの疾患、病態の理解とそれに応じた対応ができるように、口腔内を診る事だけでなく全身を理解した上で管理できる歯科衛生士が、高齢化社会に進む現在、最も求められているのだと学びました。
午後からは、障害者への歯科治療に対して歯科衛生士が担う役割について講演を拝聴させて頂きました。
今まで障害者歯科では虫歯治療を中心に行われてきましたが、現在では定期的な予防、管理を受け虫歯や歯の喪失は減少してきています。ですが、セルフケアが難しい障害者の方にとって歯周病の治療と予防、その質が問われています。発症しやすい口腔内環境の為、重症化しやすく改善しにくい。歯科医院での定期的なメンテナンス、プラークコントロールの重要性と共に、どのように信頼関係を深め指導し理解を得られるのか、治療に向き合い協力していただけるのかを学ぶことができました。
歯周病を治療するにあたり、定期的にメンテナンスを行うだけでは改善することが困難な為、自宅でのセルフケアも同時にとても重要です。その為セルフケアの支援、指導、動機づけが大切で、その中のキーワードとなったのが『自己効力感』です。
自己効力感とは自分がある状況において必要な行動を上手く遂行できる事、自分の可能性を認知している事を言います。達成体験が最も重要となり、自分で何かを成し遂げた、成功させたという自信をつけること。言語的説得で自分に能力があることを褒めることで自信をつけること。
この2つの『自信をつける』により自分でもできるという事が行動変容に導く為にとても重要で、コミュニケーションと信頼関係が非常に大切な事だと学び感じました。
障害者歯科も周術期口腔管理も、普段携わる機会が少ない症例であり、患者さんの口腔内の管理だけでなく、身体的、肉体的、全身の健康に繋がる入口、歯科衛生士、歯科医療が担う役割は範囲がとても広いなと感じ、私に出来ることは何かなと問いができました。
初めて参加させていただいたのですが、もっともっと沢山の事を勉強し、吸収したい。患者さんに寄り添える歯科衛生士になりたいとそう思いました。向上心を持って日々勉強していきます。
■ 他の記事を読む■