【確認】インプラント周囲炎症
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⑦ 治療後のケアを充実させる
インプラントのトラブルを防止するためには、治療後のケアが必要不可欠になります。毎日のメンテナンスにより、インプラントの歯周病であるインプラント周囲炎を予防することができます。
インプラント周囲炎は通常の歯周病よりも進行度が大変早く、自覚症状がないため気づいた時には重症化している可能性が高い炎症です。当院ではこのようなインプラントについてのトラブルを防止するため、定期検診をおすすめしております。インプラントだけでなく周囲の歯のクリーニングも合わせて行うことにより、インプラント周囲炎を予防していくことができます。当院のアフターケアは大変充実しておりますので、お気軽にご相談下さい。
インプラント周囲炎の原因・治療法について
インプラントは人工物ですので虫歯になることはありませんが、口腔内が不衛生になり、歯周病菌が繁殖すると、インプラント周囲炎を引き起こします。インプラント周囲炎はインプラント周辺の歯茎や顎骨に炎症が生じることによって、インプラントを支える歯周組織が破壊されていくため、重症化すると、インプラントが支えきれなくなり、最終的には抜け落ちてしまいます。
インプラント周囲炎の原因
適切な口腔ケアができていない
歯磨きがきちんとできていない場合は口腔内が不衛生になり、歯周病菌が繁殖するため、インプラント周囲炎のリスクが高くなります。また、歯石やバイオフィルムなどの汚れは歯磨きでは取り除けないため、インプラント周囲炎を予防するためには歯科医院で定期的にクリーニングを受けることが重要です。
喫煙(煙草を吸う習慣がある)
煙草には有害な物質が多く含まれています。煙草に含まれるニコチンや一酸化炭素は血管を収縮させるため、血流が悪くなります。血流が悪くなると、歯周組織へ十分な酸素や栄養が供給されなくなるため、細菌への抵抗力が低下してインプラント周囲炎を引き起こしやすくなります。
糖尿病
糖尿病を患っている場合は高血糖の影響で免疫力が低下するため、インプラント周囲炎を発症しやすくなります。
※糖尿病の方はインプラントと骨が結合しづらかったり、細菌感染を起こしやすかったりするため、血糖値のコントロールがきちんとできている場合は適応となる場合もありますが、インプラント治療自体受けられない可能性があります。
貧血
貧血によって歯周組織に十分な酸素や栄養が供給されなくなると、抵抗力が低下するため、インプラント周囲炎を引き起こしやすくなります。
歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしりや食いしばりは通常の咀嚼よりもインプラントや歯周組織に負担がかかります。歯ぎしりや食いしばりによってインプラントやインプラント周辺の歯茎や顎骨がダメージを受けると、インプラント周囲炎を引きおこすリスクが高くなります。
他の歯が歯周病になっている
他の歯が歯周病になっている場合は、口腔内に歯周病菌が多くなるため、インプラント周囲炎のリスクが高くなります。インプラント治療を受ける際は術中や術後のトラブルを防止するため、基本的に歯周病を治療しておく必要があります。
インプラント周囲炎の治療法
インプラント周囲炎になった場合は、歯周ポケット内を清潔にして症状の改善を図る「非外科的治療」と歯茎を切開して手術を行う「外科的治療」の2つがあります。
非外科的治療
インプラント周囲炎の進行状態にもよりますが、まずは外科的な治療を行わずに歯周組織の症状を改善する下記の処置を実施いたします。
- インプラント周囲の歯垢・歯石除去
- 歯周ポケット内の汚れの除去・薬剤等の注入
- 抗生物質の投与
- 歯磨き指導・生活習慣の改善(禁煙・減煙等)
症状に応じて上記の処置を実施し、歯磨き等のセルフケアでは取り除けない汚れを取り除き、インプラント周囲の炎症を抑えていきます。
外科的治療
インプラント周囲炎が重症化し、顎骨の吸収が進行している場合は外科的治療を実施いたします。
歯茎を切開してインプラント周囲に付着した汚れを取り除き、殺菌します。その後、必要に応じて歯周再生療法治療(GTR法・エムドゲイン療法)で骨造成を行い、インプラントをもう一度支えられる状態を目指します。
※上記の治療で症状が改善されない場合はインプラントを摘出することもあります。