周術期口腔管理について
投稿日:2019年6月21日
カテゴリ:スタッフブログ
院長先生にお誘い頂き、初めて歯周病学会学術大会に参加してきました。
注目していた歯科衛生士シンポジウム「つながろう!歯科衛生士!地域で支える周術期等機能管理」では、大変興味深い症例をご紹介頂きました。
久保田玲子先生は、がん治療で放射線療法を行う患者に対する口腔ケアのポイントとして、
・放射線が口腔粘膜に照射されると100%炎症が起きること
・治療の前(炎症が起きる前)に徹底した管理を行うことで予後がいいこと
また、他職種と関わる中で歯科衛生士の行う口腔衛生管理が重要だと実感したとおっしゃっていました。周術期口腔管理を行うことは術後の経過を良くするだけでなく、他の全身疾患や誤嚥性肺炎の予防、また辛い治療のなかで少しでも食事や会話を楽しんでもらうためにも必要だと感じました。
鈴木綾子先生は、かかりつけ医院における周術期口腔管理を、認定歯科衛生士の立場からご紹介頂きました。その中で、「1人の患者さんと長期にわたって関われることは、歯科衛生士としては最上級のやりがい、喜びではないか」とおっしゃっており、私もそう感じました。ご家族とも関わりがあったということで、確かな信頼関係があったのだと思います。患者さんの最期の言葉には、私も目頭が熱くなりました。
お昼はランチョンセミナーに参加し、お弁当を頂きながら講演を聴きました。
仲野和彦先生のお話の中で、糖尿病患者にコンクールマウスウォッシュで洗口を行なってもらったところ、洗口を行わなかったグループと比較してHbA1c値の値が低下したり、減薬できた という実験結果をご紹介頂きました。まだ試験的でエビデンスは無いそうですが、当院でもコンクールは取り扱っていることと、私の家族に糖尿病患者がいるので大変興味深く拝聴させていただきました。
限られた時間ではありましたが、多くの学びと刺激がありました。
現在は国家試験合格に向けて励んでいますが、今回参加したことでその先がイメージできるようになりました。今勉強していることが本当に臨床で活かされると思うとモチベーションも上がりました。
多くの企業ブースがあり、いくつかサンプルも頂きました。
こちらの指ハブラシは、半身麻痺がある方や唾液分泌量が少ない高齢者の口腔ケアにもおすすめとのことです。指にはめて簡単に使用できるので、そういった方にも自分で口腔ケアをしてもらうきっかけになるのではないかと思いました。
このような機会を頂けたことに感謝いたします。
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